本・コミック
¥550(税込)
JAN: 9784004316374
本書は、ロシア革命100周年を機に刊行された岩波新書。著者・池田嘉郎は、1917年2月革命から10月革命までの8ヶ月間の激動期を詳細に描き出す。従来の「ボリシェヴィキ中心史観」に対し、これまで「革命の障害」と見なされてきた立憲主義者・自由主義者らの奮闘と挫折に光をあてている。第一次世界大戦という総力戦が革命を生み出し、武器を与えられた農村出身の兵士たちが帝政政府の転覆をもたらした経緯を描く。臨時政府がなぜ失敗し、ボリシェヴィキがなぜ成功したのかという問題意識から、当時の人びとが新たな社会を模索する中で賭けた思いや挫折を臨場感ある筆致で叙述する。全9章で構成され、二月革命、戦争と革命、連立政府の挑戦、連邦制の夢、ペトログラードの暑い夏、コルニーロフの陰謀、ギロチンの予感、十月革命へと進む。
読者からは、ロシア革命に対する従来の認識を大きく変える内容として評価されている。特に、2月革命が「非常に穏やかな革命」であったこと、臨時政府が立憲君主制への移行を目指していたこと、ボリシェヴィキが当初は脇役的存在だったことなど、通説と異なる視点が高く評価されている。一方で、著者の筆致が「淡々と穏やかに語られている」ため、著者の思想信条に関する議論も見られる。歴史的な大転換を理解するための必読書として位置づけられており、ロシア革命について初めて学ぶ読者にも推奨されている。ブクログでの評価は3.67/5.0(18件のレビュー)。
| 出版社/レーベル | 岩波書店 |