
本・コミック
¥1,746(税込)
JAN: 9784260057660
『庭に埋めたものは掘り起こさなければならない』は、医学書院の「シリーズケアをひらく」の最新刊として2024年10月15日に刊行された。著者の齋藤美衣は歌人であり、本書が初の著書となる。 本書は、自閉スペクトラム症により世界に馴染めない感覚を持つ著者が、急性骨髄性白血病の罹患、病名告知の欠如による世界からの疎外感、摂食障害、繰り返し見る庭の夢といった複数の困難を経験する中で、自殺未遂から精神科病院への措置入院を機に「もう書く以外に生きる道はない」と決意して執筆した作品である。 内容は二部構成で、第I部「世界との接点」では措置入院、急性骨髄性白血病の経験、生きている実感の薄さと摂食障害、自閉スペクトラム症の自覚について、第II部「穿ちつづける」ではさみしさ、死にたい気持ち、謝罪と許し、自分を許すことについて記述されている。 本書は「読んだ人が、生きられるといい」というコンセプトのもと、壮大な勇気をもって自分の「傷」を見ようとした人の探求の書として位置づけられており、トラウマと回復についての示唆を与える作品である。 シリーズケアをひらくは2000年の『ケア学』から始まり、2019年に第73回毎日出版文化賞(企画部門)を受賞した、医学書院を代表するシリーズである。
本書は医学書院の「シリーズケアをひらく」の最新刊として、当事者の視点から傷と回復について深く掘り下げた作品として評価されている。著者の齋藤美衣は歌人であり、自身の複雑な人生経験を通じて、トラウマからの回復の可能性と生きることの意味を問い直す作品として位置づけられている。刊行記念トークイベントでは、韓国文学翻訳者の斎藤真理子や精神科認定看護師との対話を通じて、「傷ついていない人など一人もいない人間世界」における回復と生きることについて深く考察されている。シリーズ全体が2019年に第73回毎日出版文化賞を受賞した実績を持つ、信頼性の高い出版企画の一冊である。
| 出版社/レーベル | 医学書院 |
| 発行年 | 2024年 |